うみ先生から、あのね🎶

商社→小学校教師に転職したうっちー先生が小学校現場を紹介していきます。※2021年5月からは学校教育にコーチングを取り入れる奮闘記に変わりました!

第1位 給食が食べられるか不安だった。 はどんな風に変わるのか? その2

今回はその2 給食が食べられない子への対策
についてです。


給食が食べられない子というのはいくつかの種類がありますが、大まかに分けるとこんな感じでしょうか。

①野菜が嫌いな子(毎日、野菜が出ます)
②量が食べられない子
③時間内に食べられない子

それぞれへの対策を説明します。

まず、「いただきます。」をした後に、量を調整する時間を取ります。
お皿の中に入っている分量を見て、減らさないと無理だと思ったら、減らしに行きます。

例えば、ある日の献立が「きのこスバゲティ」「サラダ」「マフィン」「牛乳」だったとします。
スパゲティ、サラダは分量を減らし、マフィンは半分に(教員が)ちぎります。
牛乳は瓶の中に入っていて減らせないので、半分飲むことを目指すことにします。


①野菜嫌いな子
最初にサラダを減らします。お皿に残っている分は食べようねということになります。
ただ、1年たってもそれも無理な子がクラスに2名ほどいます。どうしても食べられない。
そういう場合は、学校では無理させないのが最近の現状です。
「一口だけでもいいから食べようね。」と声をかけます。
そして、食べるところを見守ります。
そして、少しずつ食べられる量を増やしていきます。
時には他の野菜が嫌いな子と競ったり、二口食べた時にはほめたたえたり、あの手この手を使います。
そうしているうちに、ほとんどの子は野菜嫌いでも学校の給食では(少量なら)食べきることができるようになります。

 


②量が食べられない子
これは心配の必要はありません。
時がたつにつれて、体育の時間があったり、休み時間に外で遊んだりして、活動の内容が増えていくうちに、お腹が減るようになります。
班のお友達がたくさん食べている姿を見ると、だんだんと食べられるようになってきます。
また、毎回完食する子を優先的におかわりできるようにするなど、「完食する子は得するな。」と思わせるようにもしています。

 

③時間内に食べられない子
これも心配の必要はありません。
「もぐもぐタイム」を設けて食べることに集中する時間を取ったり、「○時○分になったら、残っているマフィンのじゃんけんだよ。」と人気のおかわりのじゃんけんの時間を決めたりなどして、集中して食べるように声をかけていきます。


このような形で、給食が食べられない子に対応しています。
最初は、なかなか食べられなくても、1年たてば大丈夫な子がほとんどです。


私は、完食した日は見逃さないようにしています。
時には、帰りの会の時などに「○○さんは、今日、完食してすごかったね。」
とみんなの前でほめることもあります。全部食べることって嬉しいし、ほめられることなのだと子どもに感じてもらうためです。
また、ことあるごとに「給食を作ってくれる人たちはたった6人くらいで600人の分を作っているんだよ。」
と給食員さんの大変さについて伝えます。すると
「えー?すごいね。大変なんだね。残さず食べよう。」
と反応してくれる子が多いです。

無理はさせないけど、少しずつ食べきれるようになって欲しい。
いろいろな食材に触れて欲しい。
野菜の美味しさに触れることができたら、その後の食生活はより豊かなものになるでしょう。

 

給食はとても美味しくて栄養価が高いです。
たいていの学校では「給食試食会」というものがありますので、保護者の皆様も参加してみると楽しいかもしれません。

また、学童農園などがある学校は収穫したかぶや大根などを家に持ち帰り、お家で食べたりなどの機会もあります。
かぶが煮物やふりかけや味噌汁などに変身することに子どもたちはとても喜んでいました。

学校給食はただの食事ではなく、健康を考え、今後の食生活をも考えているのです。

私も毎日給食を楽しみにしている一人です。
給食員さん、本当にありがとうございます。